─チームには優勝へのマジックがつき、着々とその数を減らしています。周りから意識させられることも多いとは思いますが、どんな心境で毎日戦っていますか？
　特に、今までやってきたことは変わることなくみんなやっていると思います。マジックがついたからどうとかはなく、一つずつしか減らせないので、とにかく目の前の試合をみんなで勝つ。最初からそういうふうにやってきていたと思うので、それを続けていくだけじゃないかなと思います。

─今日の時点でタイガースは、チーム防御率がちょうど２・00という驚異的な数字を残していますが、今年の投手陣の頑張りはどう見ていますか？
　抑えられるボールはみんな持っているので、それをどう使っていくか、その場面で、その状況で何をしていくかだけだと思うんです。今年はピッチャーも色々考えて、いろんなことを整理してマウンドに上がってきてくれているので、サイン交換していてもいろんな意思が感じられています。それがバッテリーとして、相手バッター一人を抑えにいくという、良い形になっているんじゃないかなと思います。

─キャッチャーで言うと、試合が始まって先発ピッチャーがマウンドに上がった時、坂本選手はまずどういう部分を注目して見ていますか？
　みんなそれぞれの特徴があるので、もちろんピッチャーの良いところをどんどん出していってほしいと思っています。そこがスタートで入っていますが、相手の反応、場面、状況によって変わることもあるので、ベストな選択はできなくても、よりベターな選択をして、何とか試合を作っていくというか、長いイニング投げていくことを、先発のピッチャーに対しては考えるようにしていますね。

─たくさんのファンの方が２年ぶりの優勝を待ち望んでいらっしゃいます。この号が発売される９月１日、どんな姿を見せていきたいですか？
　あまり急かさずに（笑）。ファンの方も、どうしても近づいてくるとワーッとなると思うんですが、地に足つけて一つずつ勝っていくことしかできないですから。ファンの方も、一緒に優勝したいという強い思いを持ってもらうのはすごく大事だと思うんですが、一つの勝ち、一試合勝つことに目を向けてもらって、選手、ファン、球団一体となって一つの勝ちを目指していければ。本当にファンの方の声援はめちゃくちゃ大きいと思っているので、その結果、たどり着いた時に、めちゃくちゃ喜んでもらったらいいと思います。まずはファンの方も、一緒に一つ勝つことに執着してやっていただけたらなと思います。