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(月刊タイガース11月号からの抜粋)
このインタビューの完全版は、月刊タイガース11月号(11月1日発売)4〜15ページで!

クローズアップインタビュー 積み重ねの結実”
―リーグ優勝おめでとうございます。タイガースに来て1年目で、先発の勝ち頭として優勝。改めていかがでしたか?
 もう6年目になるので、今年もすでに戦力外の選手が全球団出ていますけど、やっぱりこの28、9くらいの年齢で一気に枝分かれするというか、ここで終わってしまう選手をたくさん見てきていますし、その中でこの移籍という転機があって絶対モノにしようという気持ちでキャンプから入って。一日一日必死にやっていく中で、気づいたらもう10月か、という感じですかね。

―チームとしては18年ぶりの優勝ですが、大竹投手は移籍1年目。持っていますね。
 僕的には、移籍するタイミングが去年でもなかったし来年でもなかったと思っていて。本当に運命というか、この2023年というタイミングで新しい制度(現役ドラフト)が始まり、それで選ばれたというのが。そして阪神も監督が変わったことが大きかったですし、そういう意味では何か持ってるなあと。上(一軍)ではほとんど投げていなかったですけど、ここ2、3年しっかり取り組んで、あきらめずに来たのが良かったのかなと。よく、「チームが変わったから一気に変わった」とみんなに言われるんですが、僕からしたらそんなことは無理なので、ちゃんとしたことを地道に積み重ねてきたことが一番大きいと思います。

―これからはチーム内での大竹投手に対する期待度もさらに高まると思います。将来的に大竹投手の投手人生で思い描いているものを教えてください。
 ホークスの和田さんに「やっと二桁勝てました」と連絡をした時に、「やっとスタートだな」「これを2年3年続けて初めて一人前だから、そういう意識を持ってやりなさい」というふうに言われて、本当にそうだなと思いました。先日もタイトル(最高勝率)を獲れなかったんですけど、自分としては逆によかったかなと思っているんですね。5回3失点でしたし、かたや東は16勝もして8回1失点で負け投手になっているので、これで僕が獲れて調子に乗るくらいだったら、獲れなかったほうが「もっと良くなるために頑張ろう」という気持ちを持てるんじゃないかなと。それもまた暗示というか、運命というか、良いように捉えていけたらなと思います。



クローズアップインタビュー 心で飛躍する”
―優勝おめでとうございます。優勝決定から20日間ほど経ちましたが、今の心境は?
 試合には参加してなかったですけど、やっぱりあの瞬間はめちゃくちゃうれしかったですし、一員になれたのはよかったです。でも一番喜んでいるのはファンの方だと思うので、そういう意味でも優勝してよかったなと思いました。

―今季はプロ初勝利から二桁勝利まで駆け上がり、優勝も経験。初めて尽くしのシーズンだったと思いますが、振り返っていかがですか?
 まずは開幕ローテーションを目標にしていたので、そこに加われなかったのが悔しかったです。でもそこから切り替えて、開幕一軍をリリーフで勝ち取れて、でも何かあったらすぐ先発でしっかり抑えるぞという気持ちはずっと持っていました。そこからローテーションで回らせてもらうことになって、こういう抑え方があるんだということも学ばせてもらったので、自分の中で成長できた一年だと思います。

―最優秀防御率も獲得した中で、ご自身の今の課題を挙げるとすればどのようなところでしょうか?
 無駄な失点もありましたし、「ここを抑えないといけない」という場面でホームランやタイムリーを打たれてチームが負けてしまったこともありました。投げ切れなかったのがもったいないなと。そういう、「ここぞ」の場面でもしっかり投げ込める、投げ切れるような技術や球の勢いを、もう一度やっていかないといけないと思っています。

―今年の経験を糧に今後、どんなピッチャーになることを思い描いていますか?
 今年1年間、ローテで回らせてもらったんですが、2年3年とローテーションの中心で回って、チームを勝ちを持ってこれる、貯金がしっかりできるピッチャーになっていきたいと思います。将来的には息の長い、十何年とローテーションを守れるようなピッチャーになっていきたいです。



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