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クローズアップインタビュー 西 勇輝

(月刊タイガース3月号からの抜粋)
このインタビューの完全版は、月刊タイガース3月号(3月1日発売)4〜9ページで!

―西投手の月刊タイガースへの登場は2020年4月号以来、3年ぶりとなります。この3年間でチームは一気に若返り、投手だけでなくチーム最年長となりました。まだ32歳ですが、そういう実感はありますか?
 うーん、実感はあまりないですけど、もともと一軍のピッチャーって、ベテランは少ないイメージだったので。(ベテランの選手が)抜けていったのはすごく寂しいんですけど、自分が最年長だからといって新たに変わった気持ちもないですし、後輩たちもしっかりしている子が多いので、安心して居てますね。

―昨季投手三冠の青柳投手をはじめ、後輩投手たちが西投手をどんどん突き上げてきています。それは脅威に感じるのか、「まだまだ負けない」なのか、頼もしさなのか、どんな思いが強いですか?
 頼もしさじゃないですかね。自分は今年で33の年なんですけど、まだまだ強い気持ちで向かってきてもらっていいです。自分も12年間ローテーションで投げてきた技術と体力があると思いますので、それを簡単には越せないっていうのは、誰もが思っていることだと思います。一軍でローテーションの一員になれないとその技術は獲得できないものだと思っていますので、みんなに認められるピッチャーになって、ケガもなく一年間回れるピッチャーがたくさんいれば、脅威になるんじゃないかとは思っていますけどね。

―昨年は矢野監督が退任されることが決まっていて、思いの強いシーズンだったと思いますが、優勝には届きませんでした。やはり悔しさが一番に来るシーズンでしたか?
 ないない、ないです。勝ちはもう思ってないので。勝たないといけないですけど、そこにフォーカスしてしまうと野球がしんどくなるので。全ては内容だと思っていますから。ファンの方々は、勝った負けた、抑えた打たれたで楽しんだら良いと思うんですけど、仕事でやっている僕らは「投げられて良かった」という回数が多ければ多いほどいいと思っています。朝起きて、新聞見たら勝ってた、というくらいの気分でないと、これだけ長く野球できないですよ。「今日勝った、めっちゃうれしい、お酒飲む、ご飯おいしく食べる」「負けた、悔しい、ご飯食べられない」って一喜一憂していたら、多分15年間も野球できないと思います。

―18年ぶりの“アレ”に向けて進んでいく今シーズン。西投手がタイガースに来てから、あと一歩のシーズンも多かったですが、達成するために最も必要なことは?
 後悔する試合を少なくすることですかね。誰がとかでなく、みんなが後悔する、あの試合、あの一球、にならないようにやっていければいいと思っています。

―まだ甲子園球場の発表はされていませんが、これから大歓声も復活していきそうです。楽しみですね。
 一番の楽しみじゃないですかね。マウンドでは一人しか聞けないんですけど、あの歓声を聞いたら痺れますよ。あのマウンドの歓声の凄さ、ファンの方にも味わってほしいくらいです。だからピッチャーはやめられないですよ。その歓声を聞くためにも、マウンドに上がり続けるということが大事なんです。





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