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クローズアップインタビュー 才木浩人 浜地真澄

(月刊タイガース10月号からの抜粋)
このインタビューの完全版は、月刊タイガース10月号(9月30日発売)6〜15ページで!

才木浩人
投げられる楽しさ

取材日:9月15日 リモート取材
―7月に一軍昇格して以来、7試合に投げて防御率は1点台と素晴らしい投球を見せています。ここまでの投球をご自身ではどう評価していますか?
 まだ7試合しか投げていないですが、今のところ一度も試合を壊していないという点は、ケガの前に比べると成長しているところかなと思います。あとは内容をどれだけ良いものにできるか、悪くてもどれだけ修正して試合を作っていけるかが先発投手としてすごく大事だと思うので、そこですね。試合を壊さないのは前提として、内容を良くしていきたいです。

―見ていても投げることの楽しさ、それに加えて、積み重ねてきたことの自信もすごく感じます。
 そうですね。リハビリ期間はトレーナーさん、理学療法士の方、球団外にもいろいろな方にお世話になったので、そういう方々に、自分が思い切り投げている姿を見てもらえることが、恩返しにつながると思います。一つでも、恩を返せたらな、見てもらえたらなと思っているので、そういった姿をしっかり表現できるようにやっていきたいですね。

―5月6日に支配下登録に復帰。その後ファームでは完封勝利もありましたし、一軍でやれる手ごたえを感じられていましたか?
 あの時はイニング数やバッターに対してしっかり投げることを課題としてやっていたので、そういった意味では九回まで投げることもできたし、良い過程を経ることができました。そういう流れがあって、こうして一軍で今投げさせてもらっているので、ファームでは実戦感覚を戻すための良い期間だったと思いますね。

―今号は同期で同級生の浜地投手と一緒に表紙を飾っていただきます。入団当初から何かと比較される存在だと思いますし、意識させられてきた、というのが正しいのかもしれないですが、才木投手にとってどんな存在ですか?
 意識という点では、僕はそもそもそんなに周りを気にするタイプではないので、あまり気にはならなかったですかね。たまたま2年目に自分が早く一軍で投げさせてもらっていただけで、同い年で同期ですからやっぱり一緒に頑張りたいという気持ちはあります。今年浜地は中継ぎで防御率1点台、途中まで0点台で、すごく良い成績を残していますけど、すごく探究心も強いですし、考えてやっているので、見ている側からしたら当然というか、一軍で活躍できて普通だねっていう感じです。

―これからも2人で切磋琢磨して一軍で活躍を見せてくれると思いますが、個人的なこれからの目標を教えてください。
 まず、来年は一年間ローテーションを守れるように、しっかりその準備をしていきたいです。そこが先発として一番の目標というか、毎年変わらずの目標になると思いますね。


浜地真澄
変化を恐れない

取材日:9月11日 リモート取材
―今シーズンは自己最多登板を更新しましたが、浜地投手の中でいちばんポイントになった試合はどれでしょう?
 いちばんですか?何個もあるんですけど(笑)。シーズンだと最初に投げた試合は自分の中ですごく気持ちが入っていました。そこで何とか今までの自分のイメージを変えたいなとすごい思っていて、自分が良い状態を保っていればそのチャンスがあるなと。そういうところで球速的に151、2くらい出せて、それは今までの僕にはない球速だったので、今年は違うぞと見せることができました。もう1つ挙げるとすれば、東京ドームで岡本さんにホームランを打たれて失点したときにすごくワクワクしたというか。今までだったら悔しい感じになっていたんですけど、あのホームランに関してはワクワクというかゾクゾクというか、そういう感情が湧いてきました。

―今シーズンは3年ぶりの開幕一軍スタートでした。開幕ローテ入りを果たした3年前のほうが注目度は高かったと思いますが、今年のほうが掴み取ったという感じがあります。
 3年前は正直訳が分からずに開幕ローテに入って、というか入れてもらって、投げて、訳の分からぬまま失点して終わったみたいな感じでした。今年に関しては運が良かったとも感じているんですけど、開幕一軍に入って投げられれば、ある程度証明できる自信はありました。掴んだとは思っていないですけど、入れたことでよしやれるというか、1つ通過点を通った感じはありました。

―今シーズンは去年までとは違う浜地投手を見せています。ご自身ではどこがいちばん変わったと思いますか?
 変化球でいうと球種を絞りました。去年まではある程度の球を満遍なく投げていたので、器用貧乏というか。今年は使っているのは3つくらいなので、(絞ったから)精度が良くなったというのはあります。あとは同じ失敗を繰り返さないということをすごく大事にしていて、これまで何度も何度も失敗してきたんですけど、それを繰り返さなかったというのは、ここまである程度投げることができた要因かなと思います。

―今月号は才木投手との表紙ですが、2人はドラフト同期で同い年、高卒で右投げ、ドラフト順位と背番号は1つ違いということもあり、これまでも度々比較されてきました。
 最初に関しては実際そんなに気にはしていなかったです。勝っているとも思っていなくて、ピッチングを見ていてもすごいなと思っていましたし、当時は僕もやれると思っていました。年数が経つにつれて、(才木投手が)先に活躍して、意識というよりも、自分が活躍できてないところにジェラシーを感じたというか。自分ができてないというところで、もっとやらないといけないという刺激をもらっていた感じですね。

―ペナントレースもあと10試合余り。CS出場権獲得のためにチーム一丸となって戦っていると思います。残りシーズンの意気込みをお願いします。
 残り少ないですけど、任せてもらった場面は絶対に無失点でいきたいと思っています。今年はずっとチームのためじゃなく自分のために投げるようにしていて、結果的にそれがチームのためになるので。その気持ちは変わらずに最後まで投げきりたいなと思います。

月刊タイガース今月号

月刊タイガース10月号

9月30日発売
定価600円